巻きすの裏表、間違えてない？正しい向きを徹底解説

「巻きす」と聞くと、お寿司を作る道具というイメージが強いですよね。

しかし、いざ使おうと思った時、「あれ？どっちが表でどっちが裏だっけ？」と迷った経験はありませんか？

実は、巻きすには正しい巻きす裏表の向きがあり、これを間違えると仕上がりに差が出てしまうんです。

この記事では、巻きすの基本的な知識から、巻きす裏表の違い、そしてそれがいかに伊達巻や巻き寿司の仕上がりに影響するかを徹底解説します。

この記事を読めば、あなたもプロのような美しい仕上がりを手に入れられるはずです。

巻きすの基本知識

巻きすとは？

巻きすは、主に竹ひごを糸でつないで作られた調理器具で、その名の通り食材を「巻く」ために使用されます。

巻き寿司や伊達巻はもちろん、卵焼きや野菜の型抜き、水切りなど、その用途は多岐にわたります。

しなやかでありながら適度な硬さがあるため、食材に均一な力を加え、美しい形を作り出すのに役立ちます。

巻きすの種類と特徴

巻きすにはいくつかの種類があります。

一般的な竹巻きす: 最もポピュラーなタイプで、竹ひごの太さや形状によって「鬼すだれ」と「並すだれ」に分けられます。
- 鬼すだれ: ひごが太く、断面が三角や四角のものが多く、しっかりと巻けて形が崩れにくいのが特徴です。伊達巻のように力を入れて巻きたいものや、しっかりと形をつけたい巻き寿司に適しています。
- 並すだれ: ひごが細く、断面が丸いものが多く、しなやかで細かい作業に適しています。細巻きや飾り巻き寿司など、繊細な作業に向いています。
シリコン製巻きす: 近年登場した新しいタイプの巻きすで、洗いやすく衛生的、食洗機対応のものが多いのが特徴です。竹製に比べて滑りにくいという利点もありますが、竹製特有の適度な摩擦感が少ないため、慣れるまでは少しコツがいるかもしれません。

巻きすの素材と選び方

巻きすの素材は主に「竹」と「シリコン」です。

竹製: 伝統的な素材で、竹ひごの自然な抗菌作用や適度な吸水性、そして何よりも手になじむ感覚が魅力です。初心者の方には、まず一般的な竹製の並すだれから始めるのがおすすめです。
シリコン製: 耐熱性があり、お手入れが非常に楽です。衛生面を重視する方や、頻繁に使用する方には便利です。

選ぶ際には、作りたい料理や使い勝手を考慮しましょう。

また、竹製の場合は、ひごの間に隙間が少なく、糸がしっかりと編み込まれているものを選ぶと長持ちします。

巻きすの裏表を理解する

さあ、ここからが本題です。巻きす裏表、あなたは正しく使えていますか？

巻きすの裏表の違いとは？

竹製の巻きすには、よく見ると巻きす裏表があることがわかります。

表（食材に触れる面）： 竹ひごを繋ぐ糸の結び目が見えない、ツルツルとした面が表です。この面は、食材がくっつきにくいように加工されているか、または滑らかな状態を保つように作られています。
裏（作業する面）： 竹ひごを繋ぐ糸の結び目や縫い目が見える、ザラザラとした面が裏です。この面は、巻きすを巻く際に指が滑りにくいように、あえて凹凸が残されています。

巻きすの向きによる影響

巻きす裏表を間違えてしまうと、以下のような影響が出ることがあります。

食材がくっつきやすい: 裏面（ザラザラした面）を表として使ってしまうと、竹ひごの隙間や糸の結び目に食材が入り込みやすく、くっついてしまうことがあります。特に、ご飯粒や粘り気のある食材は要注意です。
形が崩れやすい: 食材がくっつくことで、スムーズに巻けず、力が均一に伝わりにくくなります。結果として、巻き寿司の形がいびつになったり、伊達巻の巻きが甘くなったりする原因になります。
衛生的でない: 結び目が多い裏面は、食材のカスが残りやすく、洗いにくいことがあります。カビや雑菌の繁殖の原因になる可能性もあるため、衛生面からも正しい面を使うことが重要です。

正しい巻きすの向きで作る伊達巻と巻き寿司

では、具体的にどのように巻きす裏表を使い分けるのでしょうか。

伊達巻や巻き寿司を作る際は、必ずツルツルとした面（結び目が見えない面）を上にして、食材をその上に乗せます。

伊達巻の場合：

焼き上がった卵液を巻きすに乗せる際、必ずツルツルした面に乗せましょう。

巻きすで巻くことで美しい渦巻き状になりますが、裏表を間違えると、卵液が竹ひごの隙間に入り込んでしまい、きれいな焼き目や形が損なわれてしまいます。

力を入れてしっかりと巻くことで、ふわふわとした伊達巻の食感が生まれます。

巻き寿司の場合：

海苔の上に酢飯を広げる際も、巻きすのツルツルした面を使用します。

この面を使うことで、ご飯粒が巻きすにくっつくのを防ぎ、スムーズに巻くことができます。

また、巻き終わった後も、巻きすの跡がつきにくく、美しい仕上がりになります。

特に、細巻きや飾り巻き寿司では、この正しい巻きすの向きが仕上がりの美しさを左右します。

美味しい巻き寿司のための巻き方

海苔の使い方と位置

巻き寿司を巻く際は、まず巻きすの上に海苔を置きます。この時、海苔のツルツルした面を下（巻きす側）、ザラザラした面を上（酢飯側）にするのが一般的です。

これは、ザラザラした面に酢飯がしっかりとなじみ、巻きやすくなるためです。

海苔は巻きすの手前側、端から2〜3cmくらい空けて置くと、巻き始めがスムーズになります。

巻き寿司の太巻きと細巻きの作り方

太巻き: 酢飯を海苔全体に薄く均一に広げ、具材を中央に一直線に並べます。巻きすの手前を持ち上げ、具材を包み込むようにして一気に巻き込みます。この時、親指で巻きすを持ち上げながら、他の指で具材と酢飯をしっかりと押さえるのがポイントです。最後まで巻き終わったら、巻きすの上から全体を軽く握り、形を整えます。
細巻き: 酢飯は海苔の半分くらいまで広げ、具材は細めにします。基本的な巻き方は太巻きと同じですが、太巻きよりも一回り小さく、繊細に巻くことを意識しましょう。

飾り巻き寿司の技法と模様

飾り巻き寿司は、切った時に絵柄が浮き上がる楽しい巻き寿司です。

複雑な模様を作るには、細巻きを複数本作り、それらを組み合わせて巻くなど、高度な技術が必要になります。

巻きすの正しい使い方に加え、具材の配置や巻き加減が重要になってきます。

初心者の方は、まず簡単な花や動物の顔などから挑戦してみましょう。

巻きすの手入れと長持ちさせる方法

巻きすのお手入れ方法

巻きすを長く清潔に使うためには、使用後のお手入れが非常に重要です。

すぐに洗う: 使用後は、食材のカスが乾かないうちにすぐに洗いましょう。
ぬるま湯とたわしで: ぬるま湯で洗い流しながら、竹ひごの目に沿ってやわらかいブラシやたわしで丁寧にこすり洗いをします。洗剤は少量で十分です。
しっかりと乾燥: 洗い終わったら、清潔な布で水気を拭き取り、風通しの良い場所で完全に乾燥させます。カビの発生を防ぐため、日陰で吊るすなどして、完全に乾かすことが重要です。食器乾燥機や直射日光は、竹を傷める原因になることがあるので避けましょう。

巻きすの寿命を延ばすためのポイント

使用前に湿らせる: ご飯がくっつくのを防ぐために、使用前に水でサッと濡らし、軽く水気を切ってから使うと良いでしょう。
ラップを活用: 巻き寿司を作る際に、巻きすの上にラップを敷いてから海苔を置くと、巻きすが汚れにくく、お手入れが格段に楽になります。
保管方法: 完全に乾燥させた後、湿気の少ない場所に保管しましょう。立てて保管すると、風通しが良くなりカビの予防にもなります。

巻きす選びとダイソー製品の活用法

ダイソーの巻きすのレビュー

最近では100円ショップでも様々な巻きすが手に入ります。

特にダイソーの巻きすは手軽に購入でき、種類も豊富です。

初めて巻きすを使う方や、たまにしか使わない方にとっては、非常に便利な選択肢となるでしょう。

ダイソーの竹製巻きすは、一般的な並すだれが中心で、価格の割にはしっかりとした作りで十分実用性があります。

ただし、耐久性やひごの細かさ、糸の編み込みの丁寧さなどは、専門店で販売されている高価なものには及ばない場合もあります。

まずはダイソーのもので試してみて、本格的に料理を始める際にステップアップを考えるのも良いでしょう。